2015年11月アーカイブ

過日10月27日(火)に開催された「関西物流改善事例発表会2015」について、聴講者からの質問と発表企業からの

回答を下記します。(発表順)



【国分株式会社の発表について】

(質問)

ピッキング数量確認後ランプを消すとなっていますが、慣れがでてくると必ず先に消してしまうということもあると思います

が、教育だけで大丈夫なんですか?弊社でも現状、色をかえてみたりボタンを押すなど改善しましたが、誤出庫は

残ってます。(数量入力)いろんな事をためしてみましたが、「なれ」で戻ってしまって困ってます。

(回答)

確かにご指摘されるとおり「なれ」で戻ってしまうことはあります。また人の入替等もございますので、なかなか定着しない

場合もございますが、朝礼や掲示板、POP等での発信、ミス多発者への個人面談等を行うことで習熟度を高めています。

また最近の取組みでは各ラインの責任者同士で会議体を開き、情報交換を積極的に行っています。各ラインのよい所、

やり方を共有することで、センター全体の能力UPを目指しております。

(質問)

検品精度向上について、改善前と改善後の具体的な内容をお聞かせ下さい。(どのように検品作業を行っているか、

機材を使用するのかリスト等を使用するのかなど)

(回答)

検品は集品作業後に個数検品おこなっておりましたが、各ラインでのルールが曖昧なものとなっていました。そこで検品

運用を見直し、『目視と手入れ検品』で漏れなく検品を実施するように致しました。また各ラインに熟練者(発見率が高い

方)を配置することで、センター全体のバランスを取り、後輩の育成も進めていきました。

また目標を共有化することで、当事者意識を高め、高いレベルでの作業を実施して頂きました。

(質問)

資料3.3 に「基本ルールの遵守」とありますが、ルールを守っていただくために苦労なさったこと、また工夫された点が

あればご教授ください。

(回答)

やはり慣れや思い込み等習慣化してしまったものを変えることは簡単ではありません。継続的な指導を根気よく続ける

ことで少しづつ定着させていただきました。また次の段階として、作業者同士で仕組を作っていくような環境づくりが必要

だと考えます。意見交換する場を提供し、一人一人が当事者意識を持ち、改善を行う組織を目指して行きたいです。



【株式会社エヌ・ティ・ティ・ロジスコサービスの発表について】

(質問)

ピッキングは目視で行っている(ハンディ等は使用していない?)が思い込みとか、 見間違いはないのでしょうか?

クレーム発生率 0 になるには、ルールの明確化や2Sだけでは難しいと思うのですが・・・。

(回答)

本物流のピッキング作業は、BtoC、BtoBともにWMSが搭載されたタブレットパソコンに当該商品とそのロケーションが

表示され、商品をピックし、ハンディスキャナーによりそのバーコードを読み取る流れとなっております。目視検品のみ

では無いため、表示された出荷指示通りに作業をすれば基本的にミスは発生しない仕組みになっていると

思っておりました。しかしながら、実際に業務立上げ以降、数量過不足や商品の誤ピックが多く発生してしまいました。

原因は多々ございました。例えば、

・『バーコードを読み取るタイミングは商品をピックし、ピック桶に入れる時』?といった細かな作業手順まで落とし込まれて

いなかった

・正箱orバラの表示や保管方法などのルールが統一されていなかった

・効率的だと思って纏め作業をやってしまっていた

などといった、作業者が勝手に判断してしまう、所謂"ミスを起こし易い現場"となっておりました。

物流品質向上に向けてご指摘の通り、WMSの更改などの他の対策も平行して実施はしておりました。

とは言え、発生クレームの要因分析を"なぜ×5回"で追求すると、最終的には作業者の意識や作業する環境(2S、

ルールの徹底)が多分に起因しているという結論に至りました。

そのため、座学やOJTなどを積極的に実施により、作業者の意識改革と相互で注意出来る環境作りを重点的に取り組ん

だ次第でございます。



【STARLECS株式会社の発表について】

(質問)

早期連絡でクレームは減るのはわかりますが、?商品違い、過不足、誤配も減ったのはなぜですか?

前もってわかって、お客様に連絡いれたということでしょうか?

(回答)

こちらのクレームについては、その事故の原因となるものが必ずあるので、物流会社が原因と対策を出し、それが

正しいかを対策会議で話し合い、改善案を実行することでし減らしていきました。

改善例(改善方法)として、ロケーションの変更や二次検品などです。

 関西ロジスティクス研究会の第7回会合として、11月20日(金)に本研究会のメンバー事例研究としてサンコーインダ

ストリー株式会社東大阪物流センターの見学を実施いたしました。

 以下、コーディネータの高橋様よりコメントをいただきましたので、掲載をいたします。

関西ロジスティクス研究会【11月20日(金)】高橋主査コメント

 11月20日(金)に、サンコーインダストリー株式会社東大阪物流センターを訪問し、物流部 物流第2課 岡本課長様

から、センターの概要説明ならびに10月27日に開催された関西物流改善事例発表会でもご発表された「出荷作業

効率化による路線事業者の荷渡し時間短縮への挑戦」の講演を頂き、その後、物流センターの視察を行いました。

 サンコーインダストリー株式会社様は、ねじの大手総合商社で、「お客様にお役に立ちたい」をモットーに企業価値を

高められ、大いに業績を向上されておられます。大阪府経営合理化協会の第1回経営合理化大賞(2007年)を受賞

するなど、早くからITを駆使し、スピーディな経営活動をされ、中でもロジスティクスの改革にも積極的に取り組んでおら

れます。

 現在、取扱い商品は約73万種類、在庫商品も17万点に及び、およそ1日1200社から受注対応しておられますが、

とりわけ「当日受注・翌日納品、数通り注文(バラ商品)や多頻度注文の対応、お客様による運送会社選択」など、顧客

満足度を高める施策を数多く推進されておられます。

今回の現場視察では、1992年に既に導入された自動パレット倉庫(16レーン×22段、7,344PL収納、1200ケース

/日出荷)をはじめ、バーコード検品・自動仕分機・自動結束機や、近年ロータリーラック(高速自動倉庫)を導入される

など、各所で物流効率化に努めている様子を目の当たりにすることが出来ました。

 更に、ピッキングリストによる導線通りの最短作業や、サンコー回転寿司方式コンベアと連動した従業員の高速手作業

(細かい数多くのねじ仕分け)、また倉庫内の先端設備による品質検査など、参考となる面も多くありました。

上記の物流業務以上に驚かされる点は、働いている従業員全員が活き活きとして、自信と誇りを持って仕事をしている

姿が垣間見れたことで、今回参加の会員皆様も大いに感心させられたことと思います。

 近江商人の三方よし(売り手良し、買い手良し、世間良し)という言葉がありますが、サンコーインダストリー株式会社様

にも共通なものがあることを、現場視察で学んだ思いがします。今回お世話になりました岡本様、また研究会のメンバー

である平光様はじめ現場説明頂いた方々に、改めて感謝申し上げます。

(文責 高橋 敬次郎 日通総合研究所)

※本研究会にご興味をお持ちの方は下記URLよりアクセスください。

(期の途中からのご参加につきましても、受付いたしております)

http://jils.force.com/ShareDetail?productid=a0R1000000AXbQSEA1

 国内市場の縮小や規制強化等我が国の物流を取り巻く環境は変化の中にあります。そして今、物流業界は現在深刻な労働力不足に直面しています。

 産業活動において、モノを動かす物流はよく人体における血管に例えられますが、この深刻な労働力不足、特にドライバー不足は血液を送り出す心臓そのものが弱りつつあるということを示していると言えるかもしれません。

 そのような状況の中、「これからの物流企業のあるべき姿」はこれまでの姿とは異なるものであることは間違いありません。では、「これからの物流企業のあるべき姿」とはどのような姿なのでしょうか。

 JILS中部支部では「これからの物流企業のあるべき姿」を模索し、発展的継続的な経営を志向される物流企業の方にご活用いただける情報をご提供しつつ、関係者相互の連携を図る取り組みのきっかけとしてご活用いただきたく、本年度より「『選ばれ続ける物流企業』のための研究会を開催いたしております。

 今回の記事は去る11月17日に開催いたしました本研究会第1回会合における講演の様子をご紹介いたします。

第1回の会合では、物流企業が継続して利益を確保していくために、顧客だけではなく社員や社会から「選ばれ続ける企業」となることが必要であるという前提のもと、物流企業における心臓、すなわち「人」とどのようなコミュニケーションを構築すべきかという視点から講演を行いました。

 講師の山田泰荘氏(株式会社ヤマネット代表取締役)は実際に運送会社を経営しつつ、「物流応援団」の団長として、物流企業の人材育成に熱心に取り組んでおられます。

 山田氏の、物流現場の肌感覚に基づいたご講演は、まさに物流企業がそのあるべき姿を目指すうえで最も重要なポイントを明確にされた内容でありました。山田氏の迫力あるご講演は実際にライブで体験していただくことがベストではありますが、ご参考までの当日の講演内容を以下にてご報告いたします。

山田講師の講演録はこちら↓
「選ばれ続ける」物流企業のための研究会_第1回会合_講演録.pdf


参加者の皆様からは、

「現場だけでなく業績向上含め企業経営の全てにおいてコミュニケーションの大切さを痛感した」 (物流子会社 役員)
「目標を達成するために、思う→行動する→継続するを実践したい」 (物流企業 リーダー)
「人や顧客との関係をどう認識し、改善するかが物流企業経営の要諦であることを理解できた」(物流企業 部長)

といったご感想をいただきました。参加された皆様にとって、今後の取り組みの参考としていただけたと思います。


本研究会は計3回の会合によって構成されております。
1月に第2回、2月に第3回の会合を実施いたします。


会期途中からのご参加も受け付けておりますので、ぜひご検討ください。

詳細は当HPの以下のページをご覧ください。

http://jils.force.com/StudyDetail?productid=a0R1000000KkoGiEAJ

以上

日本ロジスティクスシステム協会と日本ロジスティクス研究会が主催する全日本物流改善事例大会にて発表された物流

改善事例の中から、特に優れた内容と成果が認められた改善事例に対して「物流合理化賞」、「物流合理化努力賞」が

贈られます。全日本物流改善事例大会2015では、「物流業務部門」「物流管理部門」の部門別に、30件の改善事例が発

表され、審査委員会での審査の結果、物流合理化賞3件、物流合理化努力賞4件が決定いたしました。


※受賞事例の詳細はタイトルのリンクからご覧ください。(PDFファイル/「ロジスティクスシステム2015夏号」掲載)


【物流合理化賞】

タブレット端末導入による作業標準化について(品質・効率の向上)

  受賞企業 : 佐川グローバルロジスティクス株式会社


大型ビニール袋の取り出し性改善(大型ビニール袋の収納具の開発)

  受賞企業 : 株式会社スバルロジスティクス


メーカーに出来る物流改善「外装表示/設計の最適化」で、作業効率化、物流品質向上を目指す!

  受賞企業 : 味の素株式会社


【物流合理化努力賞】

通信機器リサイクル業務の効率化

  受賞企業 : 株式会社エヌ・ティ・ティ・ロジスコサービス


荷主企業と3PL企業による協同作業改善とゲイン・シェアリング

  受賞企業 : 株式会社おおさか協同物流センター ・ 株式会社流通サービス


格納工程のバラツキ改善による生産性の向上

  受賞企業 : 東芝ロジスティクス株式会社


梱包効率の改善と出荷品質向上をローコストで実現

  受賞企業 : 株式会社ヒガシトゥエンティワン


全日本物流改善事例大会2016は2016年4月21日(木)・5月27日(金)に開催予定です。

2月下旬よりHP等でご案内をいたします。

平成27年度第4回(10月度)の研究会は、「天気予報で物流を変える 需要予測精度向上による食品ロス削減及び省エネ物流プロジェクト」の題目で、一般財団法人日本気象協会事業本部防災ソリューション事業部の中野様にご講演を頂きました。

物流分野は、たとえ時代や技術が進んでも何らかの形で気象の影響を受けざるを得ないことは不変ですが、一方で、気象予測の精度は年々向上しています。産業活動の1/3が何らかの気象リスクを負っている状況からすると、物流分野でも気象情報や予測をもっと活用できるのではないかという問題意識にもとづき、気象協会として、天気予報と関連付けた需要予測精度の向上によって食品ロス削減と省エネを実現しようとするプロジェクトを、経産省補助事業として平成26年度から開始されたとのことで、今回の研究会はその概況について紹介頂きました。

講演の冒頭で、そもそも我が国の最終エネルギー消費量の約2割は運輸部門によるものであり、また、食品分野では売上高物流コスト費が全業種平均より高く、返品や回収・廃棄といったリバース物流コストが多く発生している現状の問題に触れられ、これまでの商習慣を見なおして、企業間で連携して次世代物流を構築し、廃棄ロス削減や省エネを実現する意義について説明されました。ちなみに、我が国の食品ロスは、全世界の食糧援助量(390万トン/年)よりも大きく、500~800万トンに達するとされており、その半分は流通段階で発生すると分析されています(年間の食品関連の返品額は約1,700億円に達するとのこと!)。これら食品ロス発生の主要因は、需要量の予測精度が不十分で、注文量のミスマッチだとのことで、従来からメーカー・卸・小売・物流業者が分断されたサプライチェーン情報にもとづいて独自に需要予測を行なっているため、全体最適な物流が実現しないとの問題が存在します。

一方で、近年の気象予測の高精度化は目を見張るものがあり、気象協会にて、プロジェクト参画企業の過去の売上データを用いて解析したところ、売上予測と気温との相関は、今や相関係数0.984、決定係数0.97という高い精度で説明できるとのことです。その結果、当該企業のある製品を対象とした事例分析では、平成27年度に一定の在庫削減効果が得られたとのことです。この高精度な気象予測を小売・メーカー・卸・物流企業が共通インフラとして利用できるようになると、食品業界全体で、在庫や食品ロスの大幅削減の可能性も出てきます(当然、それに伴う環境負荷低減効果も生まれます)。

講演後は、「濃霧による高速道路の通行止めの問題を回避する方策の有無」や「湿度予測による倉庫内ダンボールの適正管理(座屈防止)」「参画する各企業のインセンティブ設計の重要性」などについて参加者から質問が出され、意見交換が行われました。

今回紹介頂いた取組みは、いわゆる「ビッグデータ」の解析と利用に関するものでもあり、今後、業種や業界を越えた情報(ビッグデータ)の共有とその利活用によって、自社のみならず社会全体の恩恵(ベネフィット)をいかに最大化するか、新しい視点や発想が求められていることを確認できました。

(文責:高田 仁、九州大学大学院経済学研究院)

2016年度大会は、下記のスケジュールにて発表事例の募集をいたします。皆様のお会社の積極的な改善の取り組みと

成果をぜひご応募ください。

  • 事例募集開始 開始しました!
  • 事例募集締切 2016年1月22日(金)
  • 事前選考通知 2016年2月下旬
  • 大会開催日   2016年4月21日(木)・5月27日(金)

  2016年度発表事例募集のご案内
  ※詳細は上記の2016年度大会の募集ページをご覧ください。

「在庫適正化実践セミナー」を2015年11月12日(木)に大阪リバーサイドホテル(大阪市都島区)にて、22名の出席のもと開催いたしました。

午前中は、株式会社MPCi 代表取締役 主席コンサルタント 太田 達也氏より、荷主企業における在庫のあり方や、在庫適正化に向けた基準の設定と適正基準を維持するためのポイントについての講義がなされ、在庫適正化へのアプローチとしてPSI計画のご紹介等をいただきました。

午後からは、マネジメント・プロセス・コンサルティング株式会社 コンサルタント 梅村 康一氏の指導のもと、社長特命のタスクフォースチームメンバーとして、在庫・出荷に関するデータ等に基づく現状分析、問題分析と改善案立案を行うケーススタディにグループ演習形式で取り組みました。特に、トータルの在庫日数を基準以下におさえつつ、各セグメント別の目標在庫日数を設定する部分では、各グループとも、ノートパソコンの表計算ソフトを用いて、活発に意見交換、議論されている様子がうかがえました。
また、検討された内容は「経営会議」(グループ発表)の場において、各グループにご発表をいただきました。

太田、梅村両講師からは、「在庫そのものは悪ではなく、役割を果たしている在庫は理論的に説明がつくもの。役割以上の在庫が悪(ムダ)であり、その適正化に向けては適正な在庫基準を設定し、そのレベルを維持しなければならない。そのための1つのポイントはセグメント化である。現在、自社でどのようなセグメント化がなされているのかを調べてみる等、会社に戻られてから、何らかのアクションに結び付けてほしい」と参加者への期待の言葉で締めくくられました。

【参加者の声】
・社内研修とはちがい、異業種との方々とグループワークができ刺激になった。在庫の考え方についても整理できがスッキリした。
・在庫適正化するためにも製造・販売・物流が一体にならなければならないことを痛感しました。
関連部署集めた生産計画会議の場で、在庫問題について提案したいと思います。

【次回開催のご案内】
次回は2016年3月9日(水)東京にて開催を予定しております。
皆様のご参加をお待ちしております。
詳細は下記URLをご参照ください。
http://jils.force.com/SeminarDetail?productid=a0R10000004fW7XEAU

 この度JILSでは、物流コスト調査(2015年度)を開始いたしました。本調査は荷主企業(子会社を含む)を対象に自主事業として毎年実施させて頂いておりますが、本日(11/9)、JILS会員企業等の皆様にアンケート票を郵送させて頂きました。

 本調査の回答方法につきましては、同封の返信用封筒によるご返送のほか、以下のアンケート票(電子版)にご記入頂き、電子メールでご返信頂くことも可能です。

 なお、ご回答者には原則として、後日、調査結果をまとめた報告書を送付させて頂きます。ご回答者以外には有償(予定価格10,000円)でのご提供となります。

 ご回答の締切は2015年12月9日とさせて頂いております。お忙しいところ恐れ入りますが、何卒宜しくご協力賜りますよう、お願い申し上げます。



◆アンケート票(エクセルファイル)

 cost_enquete_2015.xls

 

◆記入要領

 2015 記入要領.pdf

 

◆依頼状(ご参考)

 2015 依頼状.pdf

 

※JILS会員外の企業の皆様

 荷主企業(子会社を含む)につきましてはJILS会員外の企業も調査対象とさせて頂いております。調査にご協力頂ける場合は、ご一報を頂ければ幸いです。

(過去3年間に本調査にご回答を頂いた場合は、原則として本日調査票をお送りしております)



担当: JILS総合研究所 北條、三代川(みよかわ)  miyokawa@logistics.or.jp

 関西ロジスティクス研究会の第6回会合として、10月23日(金)に大阪港の見学会を実施いたしました。以下、コーディ

ネータの高橋様よりコメントをいただきましたので、掲載をいたします。

関西ロジスティクス研究会【10月23日(金)】高橋主査コメント

 10月23日(金)に、昨年の神戸港訪問に続いての港湾視察の現場研究会を行いました。冒頭に大阪市港湾局

川井田課長様から、「大阪港の概要説明および今後の戦略について」のお話があり、その後、好天のもと海上から

大阪港を視察することが出来ました。

 大阪港は、5年前(平成22年8月)に神戸港を含めた阪神港として、国策の「国際コンテナ戦略港湾」に選定され、

関西地域の貿易復権と港湾整備に向けて、本格的な取り組みが始まっている状況にあります。承知の通り、大阪港

は立地上の観点から見て、アジアと密接な関係があり、アジア貿易のウエイトが95%、中でも中国(香港含む)とは

55%を占める数字には納得できるものがあります。

 その大阪港の取扱貨物量(2014年)は86百万トン、内貿:外貿の貨物が約6:4とバランスある比率となっているもの

の、外貿貨物はトンベースで輸出:輸入の比率が約3:7と輸入偏重になっている状況にあること、また近隣の巨大港で

ある釜山港(20141868万TEU)が日本のコンテナ取扱量と同等規模を有し、欧米を含む船社の関係上、西日本の

各港からの横持ち貨物が相当あることなど、大阪港として対応すべき課題があることも説明頂きました。

 勿論、その対策の一つとして、夢洲コンテナ埠頭の整備(水深16M、岸壁延伸など)を進め、今後関西発の欧米・

アジアへの輸送拡大などを目指して、貨物・船社等の誘致を強化されていることなど、元気付けられるお話もありま

したが、中長期的な取り組みも多く、その大変さを認識することが出来たと考えます。

 ご説明を頂いた後、約1時間かけて、大阪港の舞洲・夢洲・咲洲をつぶさに、海上から視察しましたが、舞洲の

内貿埠頭や夢洲のコンテナ埠頭、また咲洲のフェリーターミナルの状況など、大阪港の物流機能強化の実態を、

海上から一望で見て知ることが出来ました。神戸港の時と同様に、日ごろ経験できない視察は、参加者様にとっても

貴重な体験でした。

 今回の視察では、大阪市港湾局の皆様には多大のご協力を頂きましたが、この場をお借りして、改めて、お礼と感謝を

申し上げます。

(文責 高橋 敬次郎 日通総合研究所)

※本研究会にご興味をお持ちの方は下記URLよりアクセスください。

(期の途中からのご参加につきましても、受付いたしております)

http://jils.force.com/ShareDetail?productid=a0R1000000AXbQSEA1

 このたび、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会は経済産業省により公募されました「平成27年度次世代物流システム構築事業費補助金」に係る執行団体として採択されました。

そこで、「次世代物流システム構築事業」を実施する補助事業者を公募により選定することといたします。応募される方は、以下の公募要領(詳細は、添付公募要領及び交付規定をご覧ください)に従い、応募書類を当協会まで提出してください。

公 募 要 領

1.件名

次世代物流システム構築事業費補助金

 

2.背景と目的

東日本大震災以降、省エネルギー対策の抜本的強化が必要となる中で、我が国の最終エネルギー消費量の約2割を占める運輸部門の省エネルギー対策を進めることが重要視されています。

本事業は、従前の施策だけでは十分に省エネルギー対策を図ることができない物流分野等について、効率化・省エネルギー化に向けた先行事業を行い、その成果の展開により抜本的省エネルギー対策を進めることを目的とします。

 

3.補助対象事業

事業目的を達成するため、本事業では以下の要件を満たす事業を行う者に補助金を交付します。

(1)新たな物流体系の構築に寄与する取組

(2)省エネルギー効果、二酸化炭素排出量削減効果が見込まれる取組

(3)荷主企業が他の事業者・団体等と連携する取組

 

4.想定しているテーマ(事例) 

(1)物流業務の合理化を促進するため、電子タグ等の有効なICTツールを活用しながら、各地域のニーズに応じた共同輸送や荷主と物流事業者の連携等を推進する取組

(2)物流業務の自動化と拠点集約に資する物流設備の導入により、商慣行の改善と併せて、荷主における抜本的な物流効率化を図る取組

(3)コンテナの空輸送を削減するため、輸入用として使用した海上コンテナを内陸で空にした後に、港に回送せずに近隣の事業者が輸出用として使用(ラウウンドユース)する取組

(4)サプライチェーンを通じた需要予測に係るデータの共有により発注量を適正化し、商品の回収や廃棄に係る省エネを図る取組

(5)その他(物流分野の省エネルギー化を促進し、かつ効率的な物流を実現するための取組)

※新技術を活用した新たな手法による荷主連携の物流効率化の取組を対象とします。

 

5.補助事業者

補助事業者は、法人格を有している企業等で次の要件を満たすことが必要です。

(1)物流業務の効率化推進に向けた方策及び物流分野の省エネルギーに関する技術に精通しており、かつ、補助事業の遂行に必要な組織、能力、知識を有していること。

(2)当該補助事業を円滑に遂行するために必要な経営基盤を有し、かつ、資金等について十分な管理能力を有していること。

(3)協会が当該補助事業を推進する上で必要とする措置を、適切に遂行できる体制を有していること。

 

6.補助対象経費

  補助対象経費の内容は以下のとおりです。

区 分

内 容

事業費

新たな物流体系の構築により省エネルギー化に寄与する先行的な取組の実施に必要な機械装置、設備、情報システム等の設計、導入、製造、据付等に要する経費

 

 

 

※直接経費として計上できない経費

 ・建物等の建設に要する経費

 ・事業内容に照らし当然備えておくべき備品等(机、椅子、書棚等什器類、事務作業のみに供するための機器等)

 ・事業実施中に発生した事故・災害の処理のための経費

 ・その他事業に関係ない経費

 

7.補助率及び補助金限度額

補助率は補助対象経費の1/2以内とし、補助金は2900万円を上限とします。

 

8.事業期間

事業期間は、以下のとおりとします。

事業開始日:公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会による交付決定通知日

事業完了日:平成28年2月29日(月)を最終期限とする

 

9.公募期間及び説明会の日程

1)公募期間

平成27年11月6日(金)から平成27年11月26日(木)

 ※応募書類は、公募期間最終日の17:00までに必着のこと

   ※応募書類は、書留、宅配便等配送状況が確認できる手段で送付すること

    (直接、持参は不可)

2)公募説明会

  日時:平成27年11月13日(金) 10時30分から11時30分

  場所:公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会 会議室

 

説明会への参加を希望する方は、問い合わせ先のメールアドレスへ、11月12日(木) 15時までにご連絡ください。連絡の際は、「企業名」「出席者の氏名(ふりがな)」「所属(部署名)」「電話番号」「FAX番号」「E-mailアドレス」を明記願います。なお、会場の都合により、説明会への出席につきましては、一事業者2名まででお願い致します。また、公募説明会への出席は、申請するための条件ではありません。

 

 

【関連書類を以下からダウンロードして、ご確認ください】

1.2次公募要領(補助事業)_2015.11.6.pdf

2.交付規定(pdfファイル).pdf

3.交付規定(様式、wordファイル).doc

4.別紙1_実施計画書様式.docx

5.別紙2_支出計画書様式.xlsx

6.補助金交付申請書(様式第1)記載例.doc

7.補助事業事務処理マニュアル(平成27年4月).pdf

 

10.問い合わせ先・応募書類送付先

105-0022

東京都港区海岸1-15-1 スズエベイディアム

公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会

  次世代物流システム構築補助事業担当

TEL03-3436-3191 FAX03-3436-3190

E-mailjisedai@logistics.or.jp

URLhttp://www.logistics.or.jp

 このたび、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会は経済産業省により公募されました「平成27年度次世代物流システム構築事業費補助金」に係る補助事業者として採択されました。

そこで、「次世代物流システム構築に関する調査事業」の委託先を公募します。応募される方は、以下の公募要領(詳細は、添付公募要領をご覧ください)に従い、応募書類を当協会まで提出してください。

 

 

公 募 要 領

 

1.件名

次世代物流システム構築事業費補助金に係る調査事業

 

2.背景と目的

東日本大震災以降、省エネルギー対策の抜本的強化が必要となる中で、我が国の最終エネルギー消費量の約2割を占める運輸部門の省エネルギー対策を進めることが重要視されています。

地域における物流システムの効率化によるCO2排出削減に向けて、地域性や顧客ニーズを踏まえた共同輸配送など、荷主と連携して行う物流効率化を支援し、これにより得られた成果を他地域での取組に活用することにより、効果的なCO2排出削減を目指します。

具体的には、荷主と連携して行う省エネルギーに資する物流業務の効率化を進めるとともに、非効率な物流慣行を改善することにより、地方企業の物流コスト及びリードタイムを削減することを狙った調査・研究、分析を行います。

 

3.調査テーマ

本事業では下記のテーマを想定し、委託先を公募により選定いたします。

1)荷主連携による物流効率化ガイドライン策定調査・『ロジスティクス分野におけるCO2排出量算定方法 共同ガイドラインVer.3.0』改訂調査

2)クレート等の標準化に関する調査

 

4.公募期間及び説明会の日程

1)公募期間

平成27年11月5日(木)から平成27年11月25日(水)17時00分まで(必着)

2)説明会の日程

(1) 開催日時

平成27年11月13日(金)13時から14時

 

 

(2) 会 場

公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会 会議室

東京都港区海岸1-15-1 スズエベイディアム3

説明会への参加を希望する方は、「5.問い合わせ先・応募書類送付先」のメールアドレスへ、11月12日(木)15時までにご連絡ください。連絡の際は、メールの件名(題名)を必ず「次世代物流システム調査説明会出席登録」とし、本文に「所属組織名」「出席者の氏名(ふりがな)」「所属(部署名)」「電話番号」「FAX番号」「E-mailアドレス」を明記願います。

なお、会場の都合により、説明会への出席につきましては、応募単位毎に2名まででお願いいたします。説明会の会場につきましては、ご登録頂きました、「E-mailアドレス」までご連絡いたします。また、出席者多数の場合は説明会を複数回に分け、時間を調整させて頂くことがありますので、予めご了承ください。

※委託公募にエントリーされる企業は、必ず説明会に参加してください。

※説明会への参加が困難な企業は、事前にご相談ください。

 

 

【関連書類を以下からダウンロードして、ご確認ください】

1.01_27年度公募要領(調査事業2次).pdf

2.01_27年度公募要領(調査事業2次).docx

 

 

5.問い合わせ先・応募書類送付先

105-0022

東京都港区海岸1-15-1 スズエベイディアム3

公益社団法日本ロジスティクスシステム協会

次世代物流システム構築に関する調査事業担当

TEL03-3436-3191FAX03-3436-3190

E-mailjisedai@logistics.or.jp

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物流現場と安全

物流現場作業の中で、死傷事故・労働災害が発生する場所と状況として、以下のデータがあります。

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出典『陸運業・倉庫業で働く派遣労働者の安全・健康のために』厚生労働省

 

派遣労働者を対象としたデータではありますが、トラック荷役作業、倉庫内作業、フォークリフト作業が多くなっています。

 

物流現場における生産性や品質、コストは勿論重要な指標です。しかし、一定の生産性や品質・ローコストオペレーション等を維持し、持続的な仕組みとするためには、「安全」かつ「安心」に働ける現場作り、風土作りが必要不可欠なことは言うまでもありません。

 

「中部物流改善事例発表会2015(11月25日開催)」でも、安全に関する取組みが複数発表されます。

例えば、「人とリフトの動線交差」の改善です。人とリフトの導線をきちんと分離されている現場は意外と少ない、というのが多くの現場を見てきた個人的な印象ですが、皆さんの現場は如何でしょうか?

 

また、リフトを使用したピッキング作業における歩行時間短縮と安全な作業環境づくりがあります。これは、ピッキング作業の効率化を目指し、改善後の作業場安全評価と危険個所の対策としてヒヤリ・ハットの洗出しの目標設定化、リフト作業技能評価に「標準作業に基づく評価を追加」した仕組みの構築です。

 

いずれも、目標とする指標・基準をつくり、評価する仕組みを全員参加で作り上げている、ということがポイントのように思われます。「全員参加」と言葉でいうのは簡単ですが、パート社員さんも巻き込み、モチベーションを維持していくという事は並大抵なことではありません。現場を支える管理者の方のマネジメントも重要な要素です。

 

今回取り上げた「安全」以外にも、現場の「努力」と「知恵」が詰まった改善の取組みが発表されます。

ぜひ、熱い思いをライブで感じて、「次の皆様の改善のヒント」を持ち帰ってください!

 

http://jils.force.com/ConventionDetail?productid=a0R1000000Dip8ZEAR

 

担当:JILS中部支部 遠藤 endo@logistics.or.jp

 

当協会では、物流実務者の方々に物流現場における優れた改善事例をご発表いただき、課題解決の手掛かりやノウハ

ウを情報交換することによって物流改善活動の裾野を広げる場として「全日本物流改善事例大会」を開催し、発表事例

について厳正な審査により「物流合理化賞」を決定し、表彰しております。

このたび、2014年度物流合理化賞を受賞した飯塚運輸様、2015年度物流合理化賞を受賞したスバルロジスティクス様

の改善事例の舞台となった物流現場の見学会を開催いたします。

つきましては、物流合理化賞を受賞した飯塚運輸株式会社様、株式会社スバルロジスティクス様の物流改善の取り組み

内容をご紹介いたします。ご参考いただくとともに、ご興味がありましたら現場見学会にご参加いただき、物流改善への

知見を深める機会としていただけますと幸いです。

【2014年度物流合理化賞 受賞事例】

機械だけに頼らない人間力による作業改善

飯塚運輸株式会社(株式会社カスミ 中央流通センター)

見学会開催 11月11日(水) 14:00 - 17:00


【2015年度物流合理化賞 受賞事例】

大型ビニール袋の取り出し性改善(大型ビニール袋の収納具の開発)

株式会社スバルロジスティクス(SUBARU海外工場向 CKD部品梱包工場)

見学会開催 11月26日(木) 14:00 - 17:00

※取り組みの内容は上記タイトルのリンクからご覧ください。(PDFファイル)


現場見学会の詳細は下記のリンク先をご覧ください。

http://jils.force.com/StudyDetail?productid=a0R1000000Lfk2MEAR