関西物流改善事例発表会2015 質問と回答

過日10月27日(火)に開催された「関西物流改善事例発表会2015」について、聴講者からの質問と発表企業からの

回答を下記します。(発表順)



【国分株式会社の発表について】

(質問)

ピッキング数量確認後ランプを消すとなっていますが、慣れがでてくると必ず先に消してしまうということもあると思います

が、教育だけで大丈夫なんですか?弊社でも現状、色をかえてみたりボタンを押すなど改善しましたが、誤出庫は

残ってます。(数量入力)いろんな事をためしてみましたが、「なれ」で戻ってしまって困ってます。

(回答)

確かにご指摘されるとおり「なれ」で戻ってしまうことはあります。また人の入替等もございますので、なかなか定着しない

場合もございますが、朝礼や掲示板、POP等での発信、ミス多発者への個人面談等を行うことで習熟度を高めています。

また最近の取組みでは各ラインの責任者同士で会議体を開き、情報交換を積極的に行っています。各ラインのよい所、

やり方を共有することで、センター全体の能力UPを目指しております。

(質問)

検品精度向上について、改善前と改善後の具体的な内容をお聞かせ下さい。(どのように検品作業を行っているか、

機材を使用するのかリスト等を使用するのかなど)

(回答)

検品は集品作業後に個数検品おこなっておりましたが、各ラインでのルールが曖昧なものとなっていました。そこで検品

運用を見直し、『目視と手入れ検品』で漏れなく検品を実施するように致しました。また各ラインに熟練者(発見率が高い

方)を配置することで、センター全体のバランスを取り、後輩の育成も進めていきました。

また目標を共有化することで、当事者意識を高め、高いレベルでの作業を実施して頂きました。

(質問)

資料3.3 に「基本ルールの遵守」とありますが、ルールを守っていただくために苦労なさったこと、また工夫された点が

あればご教授ください。

(回答)

やはり慣れや思い込み等習慣化してしまったものを変えることは簡単ではありません。継続的な指導を根気よく続ける

ことで少しづつ定着させていただきました。また次の段階として、作業者同士で仕組を作っていくような環境づくりが必要

だと考えます。意見交換する場を提供し、一人一人が当事者意識を持ち、改善を行う組織を目指して行きたいです。



【株式会社エヌ・ティ・ティ・ロジスコサービスの発表について】

(質問)

ピッキングは目視で行っている(ハンディ等は使用していない?)が思い込みとか、 見間違いはないのでしょうか?

クレーム発生率 0 になるには、ルールの明確化や2Sだけでは難しいと思うのですが・・・。

(回答)

本物流のピッキング作業は、BtoC、BtoBともにWMSが搭載されたタブレットパソコンに当該商品とそのロケーションが

表示され、商品をピックし、ハンディスキャナーによりそのバーコードを読み取る流れとなっております。目視検品のみ

では無いため、表示された出荷指示通りに作業をすれば基本的にミスは発生しない仕組みになっていると

思っておりました。しかしながら、実際に業務立上げ以降、数量過不足や商品の誤ピックが多く発生してしまいました。

原因は多々ございました。例えば、

・『バーコードを読み取るタイミングは商品をピックし、ピック桶に入れる時』?といった細かな作業手順まで落とし込まれて

いなかった

・正箱orバラの表示や保管方法などのルールが統一されていなかった

・効率的だと思って纏め作業をやってしまっていた

などといった、作業者が勝手に判断してしまう、所謂"ミスを起こし易い現場"となっておりました。

物流品質向上に向けてご指摘の通り、WMSの更改などの他の対策も平行して実施はしておりました。

とは言え、発生クレームの要因分析を"なぜ×5回"で追求すると、最終的には作業者の意識や作業する環境(2S、

ルールの徹底)が多分に起因しているという結論に至りました。

そのため、座学やOJTなどを積極的に実施により、作業者の意識改革と相互で注意出来る環境作りを重点的に取り組ん

だ次第でございます。



【STARLECS株式会社の発表について】

(質問)

早期連絡でクレームは減るのはわかりますが、?商品違い、過不足、誤配も減ったのはなぜですか?

前もってわかって、お客様に連絡いれたということでしょうか?

(回答)

こちらのクレームについては、その事故の原因となるものが必ずあるので、物流会社が原因と対策を出し、それが

正しいかを対策会議で話し合い、改善案を実行することでし減らしていきました。

改善例(改善方法)として、ロケーションの変更や二次検品などです。