2013年6月アーカイブ
1.概要
「JILSの西田会長がドイツ デュッセルドルフの2013日独経済シンポジウムで日本におけるロジスティクスの役割について特別講演を行いました。」
公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会の西田会長(株式会社東芝 取締役会長)が、2013年5月にドイツ連邦共和国デュッセルドルフで開催された「2013日独経済シンポジウム」で特別講演を行いました。ドイツ連邦共和国ノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州の州都デュッセルドルフ市は、500社余りの日本企業が進出し、欧州大陸随一の日系コミュニティを形成しています。デュッセルドルフ市にとって、日本との経済、文化の交流は非常に重要なファクターとなっており、これを更に深化させようと、2000年初頭より毎年「日本デー」というイベントを開催しています。同催しでは日本の文化を紹介するイベントに加え、経済イベントとして2002年より「日独経済シンポジウム」を開催しており、今回が12回目の開催となりました。「日独経済シンポジウム」では毎回現地の日独産業界の重要関心テーマを設定し、テーマに関わる日独の専門家を講師として招聘し、密度の濃いディスカッション、情報交流を行っています。当地の企業の多くは欧州全域を対象にビジネス展開をしており、欧州販売統括拠点としての役割を持っており、NRW州としても欧州のロジスティクス拠点を目指しており、2013年は「将来のロジスティクス戦略」がテーマとして選定され、主催者から当協会の西田会長、徳田専務理事が講師として招聘されました。
◆「日本デー」「日独経済シンポジウム」概要◆
【「日本デー」「日独経済シンポジウム」主催機関】
・NRW州経済・エネルギー・産業・中小企業・手工業省
・NRW州経済振興公社
ュッセルドルフ/NRW日本デー協会(デュッセルドルフ日本商工会議所・日本クラブ)
・デュッセルドルフ市
【「日本デー」「日独経済シンポジウム」協力機関】
・日独産業協会 ・日本貿易振興機構 ・デュッセルドルフ商工会議所
【「日独経済シンポジウム」】
・開催日時:2013年5月24日(金)14:00?18:00
・会 場:Hotel Nikko Dusseldorf「Da Vinci」
・テーマ:「将来のロジスティクス戦略」
・参加者:約300名(日本人約120名、ドイツ人約170名、関係者約10名)
西田会長は特別講演で最近のビジネス活動の動向を紹介し、日本企業が直面している課題とその対応策としてのロジスティクスの役割について講演いたしました。
最近のビジネス活動の動向を踏まえて、日本企業が直面する課題として急速に進展するグローバル経済の再編への対応と災害時の危機管理さらにはサステイナブルな社会への対応の2点を取り上げ、グローバル化への対応、特にアジア、新興国市場の急成長に対応したロジスティクスシステム、生産・輸送ネットワークの見直しとその効率化、現地スタッフの活用や人材育成の必要性について具体的な事例を交
えて説明をいたしました。
また、激しいグローバル競争の中において、ロジスティクスは環境の改善やリスク管理等の社会的要請に対応しつつ、国際競争力向上に貢献する非常に有効な手段であることを改めて強調し、JILSは引き続き、ロジスティクスネットワークに関わる企業や団体相互の連携と情報交換、人材育成等を通じてロジスティクスの高度化を推進していくことを力強く意思表明いたしました。あわせてドイツにおける
先進的な取り組み事例や情報を共有し、これまで以上に日独両国が様々な分野で情報交流を深めていくことを強く希望し、講演を締めくくりました。
【日独経済シンポジウム 主催関係者と西田会長】
© M. Berends、在デュッセルドルフ総領事館
↑写真左端から
・日本クラブ 岡野会長(ドイツ三井物産 社長)
・NRW州経済振興公社 ヴァスナー理事長
・NRW州経済・エネルギー・産業・中小企業・手工業省 デューン大臣
・日本ロジスティクスシステム協会 西田会長
・在デュッセルドルフ日本国総領事館 小井沼総領事
・デュッセルドルフ市 エルバース市長
・デュッセルドルフ日本商工会議所 原田会頭(三菱東京UFJ銀行ドイツ総支配人兼デュッセルドルフ支店長)
【特別講演を行う西田会長】
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【ご案内】
「2013日独経済シンポジウム」における西田会長の特別講演については当協会の機関誌「ロジスティクスシステム」 6・7月号に報告記事を掲載いたしております。
●日本語版はこちら
このたび、「タイ ロジスティクス管理士資格認定講座*」を主催しているタイ荷主協議会(TNSC)におきまして、タイ国内での物流現場改善活動を広く普及することを目的として、本手引書のタイ語版が策定されました。
タイ語版のPDFファイルは下記方法より閲覧・ダウンロード可能です(無料)。
●JILS会員企業の方でJILS-netの正会員の方
→JILS-netにログイン後→ライブラリー→3.1提言・ガイドライン・チェックリスト・マニュアルの中の「物流現場改善の手引き_タイ語版_JILS.pdf」が該当ファイルです。
※JILS-netへの登録方法はこちら
●JILS非会員企業の方、JILS-netで正会員以外の方
→下記の資料請求フォームに必要事項をご入力ください。
公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会(JILS)では、毎年独自に「物流コスト調査」を実施しており、物流コストに関する業種ごとの詳細なデータ等を収集・分析し、報告書としてまとめて公表しています。のたび、2012年度に実施した最新の調査結果(データは2011年度の実績値)がまとまりました。
調査結果はこちらの研究会で詳しくご報告させていただきます。
http://jils.force.com/StudyDetail?productid=a0R100000060GGEEA2
●売上高物流コスト比率は4.72%。実質的に横ばい。
売上高物流コスト比率は4.72%であった前回調査では4.90%であったので、かなり減少しているが、物流コスト比率が著しく高い業種の回答が減少するなどの要因による影響が大きく、継続的に回答している企業に限って見るとほとんど横ばいである。
●震災による物流コストへの影響は限定的。
今回の調査対象年度は2011年度である。そのため、2011年3月に発生した東日本大震災の影響を考慮する必要がある。東日本大震災では多くの物流拠点が被災したものの、これらの被害は特別損失として処理されるのが一般的である。そのため、物流コストとして費用計上されるケースは少ない。一方で、拠点の被災に伴う、他の拠点からの代替輸送や、緊急輸送などのコストは物流コストに含まれているケースが多い。これらの費用は少なからず発生しているが、流コスト総額に占める、これらの震災関連費用の割合は1%未満であるとする企業が約半数を占めており、物流コストに対することのような影響は限定的であったと言えるだろう。
●物流コスト削減への取り組み状況
本調査では物流コスト削減策の実施状況も調査している。添付冊子の図表1-7は、回答企業が実施したコスト削減策を挙げたものである。「積載率の向上」「在庫削減」「保管の効率化」「物流拠点の見直し」が最も実施率が高く、主要なコスト削減策となっていることがわかる。
詳細はこちらのPDFをご参照ください。 → 2012costPDF.pdf