2012年度物流コスト調査結果の発表

 公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会(JILS)では、毎年独自に「物流コスト調査」を実施しており、物流コストに関する業種ごとの詳細なデータ等を収集・分析し、報告書としてまとめて公表しています。のたび、2012年度に実施した最新の調査結果(データは2011年度の実績値)がまとまりました。


調査結果はこちらの研究会で詳しくご報告させていただきます。

http://jils.force.com/StudyDetail?productid=a0R100000060GGEEA2


●売上高物流コスト比率は4.72%。実質的に横ばい。

 売上高物流コスト比率は4.72%であった前回調査では4.90%であったので、かなり減少しているが、物流コスト比率が著しく高い業種の回答が減少するなどの要因による影響が大きく、継続的に回答している企業に限って見るとほとんど横ばいである。


●震災による物流コストへの影響は限定的。

 今回の調査対象年度は2011年度である。そのため、20113月に発生した東日本大震災の影響を考慮する必要がある。東日本大震災では多くの物流拠点が被災したものの、これらの被害は特別損失として処理されるのが一般的である。そのため、物流コストとして費用計上されるケースは少ない。一方で、拠点の被災に伴う、他の拠点からの代替輸送や、緊急輸送などのコストは物流コストに含まれているケースが多い。これらの費用は少なからず発生しているが、流コスト総額に占める、これらの震災関連費用の割合は1%未満であるとする企業が約半数を占めており、物流コストに対することのような影響は限定的であったと言えるだろう。

 

●物流コスト削減への取り組み状況

 本調査では物流コスト削減策の実施状況も調査している。添付冊子の図表1-7は、回答企業が実施したコスト削減策を挙げたものである。「積載率の向上」「在庫削減」「保管の効率化」「物流拠点の見直し」が最も実施率が高く、主要なコスト削減策となっていることがわかる。


詳細はこちらのPDFをご参照ください。 → 2012costPDF.pdf