九州物流改善事例発表会 2015質問と回答

過日2月26日(木)に開催された「九州物流改善事例発表会 2015」について、聴講者からの質問と発表企業からの回答を下記します。(発表順)

【ヤマエ久野株式会社の発表について】

<質問>

・生産性の指標である「処理行数」とは具体的に言うとどういうものか。

どのような作業をすれば「一行」になるのか。

<回答>

・行数=各店舗からの受注アイテム数(1アイテムで3店舗受注があれば3行)

<質問>

・再配置作業は休日や時間外に行っているのか。

<回答>

・作業自体は午前中(出荷時間外)に管理者主導で行っている。

<質問>

・再配置作業に対して作業者、パートさんから不満はないのか。

<回答>

・再配置作業を行う事で体への負担が軽くなり(重量物を下段へ配置)、必然と補充や出荷の生産性が上がる為に作業終了時間が早まり、ひいては残業発生頻度が少なくなるので作業者・パートさんからの不満は発生していない。

<質問>

・作業者パートさんは全員参加であるか。それともリーダー等であるか。

<回答>

・全員参加を原則とし、パートさんと管理者で1週間に1回、管理者とヤマエ社員で2週間に1回定期的な話し合いの場を設けている。

【株式会社九州丸和ロジスティクスの発表について】

<質問>

・改善提案制度の詳細について

<回答>

・現場(個人)から上がってくる建設的な意見(提案)を経営に反映させるため提案制度を設けており、役職員からパートタイマーに至るまで年間3万件を超える提案が上がっている。

<質問>

・良い提案に対して報酬などはあるか。

<回答>

・当社の提案制度推進委員会からの表彰が行われ、参加率の高い部門や、優秀な事例については、経営計画発表大会にて賞状と賞金が授与される。

<質問>

・パートさんから良い意見を引き出す方法について。

<回答>

・いただいた提案内容を真摯に受け止め、何らかのアクションを取ると、パートさんからさらに良い意見をいただけることが個人の実感としてある。

 ただし、こうしたアクションが取れなければ、たちまち制度も形骸化してしまうので、そのようにならないように、きちんとしたマネジメントを日頃から行わなければならないと、ここ最近は強く感じている。

【株式会社あんしんの発表について】

<質問>

・改善マン研修生はどのようにして選ばれているか。

<回答>

・研修生が選ばれる基準に関しては各現場のリーダーや運行管理者などが選ばれる(基本、主任以上が選ばれる)

<質問>

・どのくらいの期間で改善活動を行ったか。

<回答>

改善マン研修は上期(3月?8月)、下期(9月?翌年2月)で分かれており、どの研修も半年単位で行われている。上期、下期で優秀事例に選ばれた事例に関しては3月に行われる会社の方針確認会にて全社員に向けての発表を行う。

【TOTO株式会社の発表について】

<質問>

・観測の手法はビデオ映像によるものか。

<回答>

・観測方法はビデオでの撮影とDM計で要素分析を行った。また、作業者視点での気付き観測を実施した。

<質問>

・歩行ロスや手持ちでの削減効果、その他大きな効果が出ている部分等開示できるもの。

<回答>

・出庫側では、搬送待ちの待機時間(残業)や出荷トラックの待機時間が大きく削減できている。

【株式会社松岡の発表について】

<質問>

・顧客満足度はどのように算出しているか。

<回答>

・お客様満足度調査のアンケートを行っており、その回答から算出している。

1)内容としては大きく6つのカテゴリーになる。

  (1)電話対応 (2)接客マナー (3)営業面 (4)帳票関係 (5)作業内容?(6)総合

2)上記1)は全部で14項目に分かれる。

3)上記2)を3点評価(他社に比べ、良い、並、悪い)にわけ顧客より回答をいただき、評価点を算出している。

4)14項目に細分化された中で、具体的に何が良いかをマーキングする内容があり、顧客より強化されれば維持拡大に努めマーキングがなければ、その点を重点的に見直しを行い、CS向上に努めている。

【三和酒類株式会社の発表について】

<質問>

・商品の出荷量と販売量との関係は同じか。

<回答>

・今回の事例は当社拠点への輸送に関するもので、出荷量と販売量は同じではない。

?<質問>

・消費税率の変更による事前購入による出荷量はどうであったか。

<回答>

・増税前の3月販売数量は、前年対比の約120%であった。

?<質問>

・一車輌の積載率は何パーセントか。

<回答>

・物流拠点への輸送については、一台当たり約95%の積載率である。

以上