関西ロジスティクス研究会8月度(第4回)会合のご報告

 関西ロジスティクス研究会の第4回会合を8月22日(金)大阪リバーサイドホテルにて開催をいたしました。

 第4回会合では株式会社ロジスティクス・サポート&パートナーズ代表取締役社長 黒澤 明様より、トラックドライバー不足と運送原価算出に関するご講演をいただきました。

 以下、コーディネータの高橋様よりコメントをいただきましたので、掲載をいたします。

関西ロジスティクス研究会【8月22日(金)】高橋主査コメント

 8月22日(金)に株式会社ロジスティクス・サポート&パートナーズ代表取締役社長の黒澤 明様から、『「トラックドライバー不足の現状と解決策」と「トラック運送原価の可視化による収支改善策」』というタイトルで講演頂きました。

黒澤社長様は、色々な企業のコンサルタント活動や研修会の開催などをされており、今回はその一端を、短い時間の中で要点を絞ってお話されました。

 ドライバー不足のテーマについては、最近の国土交通省の資料を参考にして、業界の厳しい環境(高齢化、長時間・不規則勤務、賃金低下など)と、その対策(業界イメージ改善、自動車免許制度見直し、女性活用拡大など)を実践的な具体例で紹介頂きました。

 また、運送収支改善のテーマについては、管理会計をベースとして、ドライバー・配車係・管理者に至る意識改革(利益志向、やる気醸成)と、それを支える「収支日計」の運用を教わりました。

特に、車両別の「収支日計」では、おおよその数字での把握や定価ベース(実質より高め設定)の個別費用計上の仕方など、ヒントになるものが多くありました。

 6万社以上ある物流会社の半数は、赤字会社であるという現実があります。企業は収益をあげてこそ、設備などに投資をすることができるし、働く社員への利益還元も可能となり、引いては配当や税金を通じて社会貢献につながると言われています。ドライバーであれ、配車係や管理者であれ、利益を生み出す活動が求められる訳です。

 今回多くの時間を割いて頂いた「収支日計」の考え方は、家計簿と同じように、日々の地道な収支管理をベースに利益を生み出す一つの手法として、大いに関心のもてる内容と感じました。

 「積小為大」(小を積んで大と為す。二宮尊徳)の言葉にもありますが、会員皆さんの仕事にも、日々の取り組みが、やがては大きな成果に結び付けられるよう願っています。

(文責 高橋 敬次郎  日通総合研究所)

※本研究会にご興味をお持ちの方は下記URLよりアクセスください。

(期の途中からのご参加につきましても、受付いたしております)

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