関西ロジスティクス研究会6月度(第2回)会合のご報告

関西ロジスティクス研究会の第2回会合を6月20日(金)大阪リバーサイドホテルにて開催をいたしました。
第2回会合では2013年度ロジスティクス大賞を受賞されたTGロジスティクス(株) 物流企画部兼輸送器材部長 千代坂様より拠点再編に伴うロジスティクス改革について貴重なご講演をいただきました。
 以下、コーディネータの高橋様よりコメントをいただきましたので、掲載をいたします。

関西ロジスティクス研究会【6月20日(金)】高橋主査コメント
6月20日(金)にTGロジスティクス株式会社物流企画部兼輸送器材部長の千代坂様から、2013年度「ロジスティクス大賞」を受賞された『自動車部品の納入物流における「ジャストインタイム」と「満載積載」の両立』というテーマで講演を頂きました。
物流TPS(トヨタ生産方式)をベースに、新物流拠点設立による、倉庫内スペースの有効活用(一部フリースペース、順序No順パレタイズ等)に始まり、新たな集荷輸送方式(日当り荷量6車→5車に減車、満載積載実現)や効率的納入輸送方式(1便4分出発、200便以上/日の円滑運用等)に亘る幅広い改革を推進されており、結果として物流 コスト15%減(目標10%減)を実現、併せてCO2排出量20%減まで達成されたことは、大いに参考となるところです。
今回のTGロジスティクス(株)様の物流革新活動は、企画構想から大賞受賞まで5年間を有しておられ、その間荷主(豊田合成)と顧客(自動車組立工場)のニーズを汲み取り、荷主と共に物流子会社として協業体制で、目標以上の成果を導かれたことは、これからの物流事業者は言うに及ばず、企業としてのあるべき姿(WIN-WINの関係)を垣間見る思いをしました。

江戸時代の石門心学(石田梅岩が開祖)の教えに、「実(まこと)の商人は、先も立(たち)、我も立つことを思うなり」という言葉があります。
改革は、得てして一方だけメリットを生むことが多いけれども、今回の「ジャストインタイム」と「満載積載」の両立という実務的な両立追求はもとより、メーカーと物流事業者の両立を果たしながら、成果を求めていく取り組みは、参加者皆さんにも大いに参考となったものと考えます。 (文責 高橋 敬次郎、 日通総合研究所)

※本研究会にご興味をお持ちの方は下記URLよりアクセスください。
(期の途中からのご参加につきましても、受付いたしております)
http://jils.force.com/ShareDetail?productid=a0R1000000AXbQSEA1

◆高橋 敬次郎 氏 日通総合研究所 調査役(関西駐在)(元シャープ 物流推進センター所長)
JILSアドバイザー (略歴) 1972年シャープ入社。経営企画室 副参事、人事部本部 組織効率化プロジェクトチーフ、 国内営業本部 物流企画推進部長、物流推進センター所長歴任し、2011年シャープを退職。 2011年9月より、日通総合研究所 調査役(関西駐在)として現在に至る。また、2012年9月より 日本ロジスティクスシステム協会JILSアドバイザーとして物流、ロジスティクスの普及活動に取り組む。 2014年度より、ロジスティクス研究会主査に就任。