エアロゾル   Aerosol

  固体または液体の微粒子が気体中に比較的安定して浮遊している状態を指す用語。

  化学的組成としては無機物から有機物まで範囲が広い。大気中のエアロゾルには海塩粒子(海水が舞い上げられて生成するもの)、土壌粒子フライアッシュ(石炭燃焼で生成するもの)、炭素粒子(自動車から排出するもの)などがある。

  また、大気中に霧状に存在するものに硫酸ミストや硝酸ミストなどがある。特に工場等ではエアロゾルが存在すると火気による爆発を起こすことがあり、現在では特殊フィルターによる濾過(ろか)や高電圧による電気集塵(しゅうじん)が行われている。

  また、炭鉱などで多量にエアロゾルを吸入すると「塵肺(じんぱい)」という病気にかかることがある。大気環境基準は健康への配慮から10μm以下の粒子(浮遊粒子状物質:SPM)に設定されている。

  エアロゾルは対流圏や地表では太陽光を反射して地表面に到着する量を減らす日傘(ひがさ)効果を引き起こすとされ、気象変動にも大きな影響を与えると説明されている。→浮遊粒子状物質

 

 

 


 


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