リバースロジスティクス Reverse Logistics

 米国ロジスティクス管理協議会(CLM:Council of Logistics Management)の委託研究の成果に基づいて、1992年、James R.Stock教授によって提唱されたもので、同教授は次のように定義している。
  「ビジネスの見地からすると、製品の回収(product return)、省資源(source reduction)、リサイクル(recycling)、素材の代替(materials substitution)、素材の再使用(material resuse)、廃棄物処理(waste disposal)、製品の再生(refurbishing)、修理(repair)、解体部品の再生による製造(remanufacturing)といった領域でのロジスティクスの役割りに関係した専門用語である。
  また、エンジニアリングの見地からすると、サプライチェーンのループを利益が出るように閉じるために、事業を横断してベストなロジスティクスエンジニアリングやマネジメント方法論を提供するもので、リバースロジスティクス・マネジメント(RLM)やシステマチック・ビジネスモデルに関係した専門用語である。」(Development and Implementatuin of Reverse Logistics Programs,1998による)
  わが国でも、四半世紀ほど前から動脈物流と静脈物流とを区分した考察が行われてきたが、静脈物流はあくまでも、企業が使用済み商品・損傷商品・旧式商品や容器包装をエンドユーザーから集める活動に限定していて、必ずしも環境問題との関連で認識されていたわけでもなかった。
  その点でリバースロジスティクスは、物流・ロジスティクスを循環するリンク(環)として捉えようとし、環境問題との関連でミッシング・リンクとして認識した点で、静脈物流とは異なっている。

 

 


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